地方公務員と株式投資2
安定していると言われている公務員でも、退職金は減る、仕事量は増える、メンタルやられる人は激増、ってことで将来に備えて株式投資などを始めている人もぼちぼちみかけます。
目立つのがまだ学校でたばかりの22歳くらいの若手ですでに積立NISAなどをやっている堅実な人がそこそこいること。
わたしなんか、30代前半くらいまで貯金なんかほとんどなく(当時は給料のいい外資系に勤務)、稼いだら稼いだ分使う、というスタイルでしたから、いまどきの若い子はすごいなあ、と感心してしまいます。
とにかく今は投資環境が違いますからね。昔と比べて断然優位! 今は何て言ってもYouTubeやSNSなどで一昔前なら有料で、しかも、都内などで特定の日に実施されるセミナーなどでしか聞けなかったような情報が気軽に入手可能になっています。
書籍などで扱う投資の記事などを見ても、かなり具体的に過去の数値を使ったものが多く、非常に説得力のある内容になっています。
また、ネット証券の手数料も相当安価になっており、海外の株式などの購入についての手間や手数料もほぼなくなったといってもいいような状況です。
こうした背景が、安定と言われている公務員になった若者ですら投資を始めている理由であるとも考えられます(もっとも、日本が過去30年間ほぼ無成長であり、将来に対する漠然とした不安を誰もがもっていることが一番の理由ではあるのでしょうが)。
私が株式投資を始めたのは、まだ民間企業に勤めていた30半ば頃。
今のようにYouTubeなどで情報入手ができるわけもないし、投資の書籍を読んでも、当時は使われているデータも著者にとって都合のいいものばかりで実証性に欠けたものが多かったですね。
さらに、投資信託や株の購入手数料なども高額。当時、できたばかりのテスラとか、アマゾンやアップルといった個別米国株を購入しようと思いましたが、手続きや手数料の高さから諦めてしまいました。買っていたら今頃は・・・
そんな中でエイや、で始めた投資は見るも無残なものでした。
買ってしばらくしたらサブプライムショックで下がり、その後すぐにリーマンで激下げ。
その時には、今だったら絶対に見向きもしないであろう、新興国関連のアクティブファンド(こんなの買ってる時点でアウト!)と、まあ当時は手数料なども比較的安く優良といわれていた世界株の積立投信、さらに日本株の個別投資をやっていたのですが、まずリーマン後の激下げでアクティブファンドは泣く泣く速攻損切りしました。
他はすべて持ち続けていたのですが、その後のドバイショック、ソブリン危機、と来て、まだなんとか持ちこたえていたのですが、東日本大震災が発生し、日経平均が8千円台とかになった頃でしょうか。原発事故の影響もあり、「もう日本ダメだ」と世間全般、かなり暗い感じになっていたこともあり、バカな結論をしたものです、せっかくの積み立て投資をやめてしまったんです・・・
もし積立を続けていたら、その後のアベノミクスでの株価回復、最近のコロナショック以降の爆上げで、ウハウハになっていたことは間違いないのでしょうが、とにかく当時の東日本大震災後の「日本ダメだ」の雰囲気はすさまじくて、、、、また、上でも触れましたが、当時は今だったら簡単にアクセスできる優良な投資情報などがほぼなかったことから、ドルコスト平均法を活用する積立投資ってのは、投信販売会社にその間ずっと手数料払わせるための口実じゃないの??ってネガティブに考えてしまい、リーマンでも持ち続けた投信をアベノミクス直前で手放すという愚行をやってしまいました。。
ただ、個別株については、配当や優待がつくからと塩漬けにしていたのですが、すべてその後の株価急上昇でプラスになり、うまく売り抜けることはできました。でも、アクティブファンドや投信でのマイナスが大きく、トータルでは数百万円くらいの授業料を東証大学に払ったことになりましたね。。
なお、勝ちまくった日本の個別株も、勝つと天狗になってしまい(反省!!)、その後どんどん買い増したり、別の個別株を買ったり、買付資金を増やした結果、仕事中にも株価が気になったり、スマホで通勤中や休み時間などに株価をチェック。休みの日も株価やチャートを見たりするようになり、なんか株に振り回されるような毎日、という感じになってしまっていました。
そのくせギャンブル癖があるのか、勝てばもっと儲けようとどんどん資金をつっこみ、負けたら負けを取り戻そうとより大きく資金投入したりした結果、損切りが増えて結果はマイナス。
これじゃあだめだ、ってことで、日中ザラ場が見れないアメリカの株、しかも、手数料の安い投資信託を自分の分と嫁の分それぞれのNISA口座で毎月積立購入するやり方で、やっと、落ち着きました。バカですね・・
結局、私のような投資に才能のない人間には、これが一番落ち着くとわかった次第です。
それまでに相当の時間とお金を費やしてしまいましたが、こうした無駄なステップを踏むことなく、投資の王道である長期積立を20代から始められる今の若者がほんとにうやらましいなあ、と思う次第であります。